従業員座談会

答えのない課題に、ともに挑む

~組織を越えて、社会的課題に向き合うトップガンプロジェクト

  • お客さまへの付加価値提供力を高めるためのアイデアを、組織の枠を超えた広い視点や対象で検討し、会社自体を変えていくための社長直轄プロジェクト

三菱HCキャピタルが掲げる31年度のありたい姿「未踏の未来へ、ともに挑むイノベーター」に、トップガンプロジェクトの経験はどのようにつながっていくのか。今回は、物流業界における輸送力不足という大きな社会的課題に向き合ったチームのメンバーに、参加の動機、活動を通じた変化、組織横断で取り組むことの意味、そして今後の挑戦について語ってもらった。

社内のリソースを知り、異なる視点を取り入れる

まず、トップガンプロジェクトに参加した動機をお聞かせください。

岩田
営業として日々お客さまと接するなかで、自分の考えや価値観だけでは課題解決は難しいと感じていました。営業を支える部署等とは普段関わる機会が多いですが、コーポレート部門やグループ会社などは、接点が少ない方々も多くいます。社内のネットワークを広げ、自分とは違う考えを持つ人の意見を吸収したいと思い、参加を希望しました。実際に、年齢や経験の異なるメンバーの意見を聞くことで、自分では思いつかなかった視点を得ることができました。
富口
私はグループ会社に所属しているため、三菱HCキャピタルの皆さんが普段どのような仕事をしているのか、取引先やお客さまとどのような関係を築いているのかを知りたいと思っていました。今回のテーマは物流業界の輸送力不足でしたが、まず業界を知ることから始まりました。実際にお客さまに話を聞き、チームの構想や提案にアドバイスをいただき、その反応を受けてまた考え直す。そうした「トライ&エラー、ラーン&トライ」を繰り返せたことは、自分にとって大きな経験でした。
三井
私はキャリア入社で、参加を申し込んだ時点では入社してまだ1年ほどでした。長く勤めている方は、他部署との関係や役割を自然にイメージできますが、私はまだそれができませんでした。今の業務を進める上でも、もっと他部署のことを知りたいと思ったのが参加のきっかけです。また、前職ではITを中心に経験してきたため、リース会社の事業や仕事の進め方を深く理解したいという思いもありました。
芝崎

私は所属する営業開発部の業務のなかでも新規事業開発に取り組んでいますが、自分たちだけで考えていると、どうしても発想が凝り固まると感じていました。トップガンでは、自分とは全く異なる経験や役割を持つメンバーと一緒に課題解決に取り組むことになります。そのなかで、自分に足りない知見を補ってもらえることに大きな意味があると思いました。私はチームリーダーとして、自分のアイデアをさまざまな角度から検討してみたいという思いで参加しました。

「うまくいかない」ことから、問いに立ち返る

活動のなかで、苦労したことや転機になったことはありますか。

三井
当初考えていた構想が、途中で「このままでは難しいのではないか」という状況になりました。お客さまにヒアリングするなかで、これまで多くの会社が同じ課題に取り組み、うまくいかなかった理由が見えてきたからです。一企業としてどうアプローチできるのか、壁の厚さを感じました。ただ、その時に4人で「ああでもない、こうでもない」と議論できたことが大きかったと思います。ある企業さまとの出会いもあり、別の道筋が見えてからは、チームが一丸となって提案に向かうことができました。
芝崎
この4人のなかで方向性が合わないということはほとんどありませんでしたが、自分たちの考えていた解決策がお客さまの求めているものとは違うと分かった時は、一番しんどかったです。途中でやめようかという話も出ました。しかしそこで、もう一度「何を解決するのか」に立ち返りました。お客さまに再度ヒアリングを行い、自分たちの考えていることと求められていることがどう違うのかを整理し、アイデアの方向転換をしました。
富口
通常業務があるなかで、トップガンの活動も進める必要がありました。スケジュールがあり、最後にはプレゼンもあります。個人としての通常業務と、トップガンのチームとしてやるべきことを両立させる必要があり、その管理は簡単ではありませんでしたが、チームワークにより確実に次に進めていくことができました。メンバー全員が前向きに取り組んでいたので、ネガティブな雰囲気になることはなかったと思います。
岩田

私は営業として自分の目標を持って日々動いていますが、トップガンの活動は、自分の実績評価に直接反映されるものではありませんでした。それでも、担当先に物流関係の方へのヒアリングをお願いしたことで、新たな窓口開拓につながり、別のパートナー企業の紹介を通じて商談につながるケースがありました。間接的ではありますが、ビジネスを広げる力になれたことは、やっていてうれしかったことの1つです。

異なる立場の人を巻き込み、仕事の意味をつくる

今回の活動を通じて、ご自身の行動や視点に変化はありましたか。

芝崎
新規事業やビジネスの立ち上げには、巻き込む力が必要だとあらためて感じました。自分と近い考えを持つ人は巻き込みやすいですが、全く違うフィールドの人に協力してもらうには、その人にとっても参加することに意義がないと本当の意味で協力は得られませんので、チームメンバーそれぞれにとって参加意義のある活動をすることを意識しました。
三井
私はIT部に所属しているため、日常業務ではコーポレート部門として、主にサポート役としての役割を担っています。ただ、今回の活動を通じて、会社の利益や価値創造にどのように貢献できるかを考えるようになりました。また、新規ビジネスを構築する難しさや、それが会社の将来にどのような影響を与えるのかを考える貴重な機会になりました。
富口

普段の仕事とは違う頭の使い方をする必要があると感じました。お客さまの課題を受け、チームの考えを試し、また修正する。その経験を自分だけで終わらせるのではなく、会社のみんなにも広めていきたいと思いました。変化を受け入れ、変化を起こすためには、そうしたマインドを持つことが大切だと感じています。

岩田
解決困難な課題に立ち向かっていく気概や、挑戦しようという姿勢を学ぶことができたと感じています。お客さまへのヒアリングを通じて、プラスの意見だけでなく、マイナスの意見も聞きながら試行錯誤していくという経験も大変貴重なものでした。
組織横断の一歩目が軽くなる

トップガンをきっかけに、職場や組織にはどのような変化が生まれていると感じますか。

三井

IT部という立場では、お客さまと直接つながっているわけではないため、トップガンに参加したことで業務が大きく変わったというより、他部署とのつながりが広がったことが大きいです。営業統括部や営業開発部がどのような目的で仕事をしているのかを知ることができました。部内にも活動内容を共有しており、IT部としても現場に寄り添い、IT投資の効果を最大化する伴走支援に取り組もうという意識につながっています。

芝崎
トップガンはこれまでに2回実施されてきましたが、最初は社内イベントのような印象を持たれたこともあったと思います。しかし、本気で結果を出そうとすると、さまざまな部署に協力を求めることになります。その過程で、トップガンが何をしているのかが社内に伝わっていきました。組織として変わった点を挙げるなら、新しいことを始める一歩目が明らかに軽くなったことです。個人や自部署の業務では扱えないような大きなテーマに対しても、今回のトップガンを通じて自部署だけでなくさまざまな部署やグループ会社を含めて聞いてみようと動き出しやすくなっていると感じます。
富口
トップガンの意味は、各部や各組織が持っている力を会社全体で共有し、その風土をつくることにあるのだと思います。行動に移せる人と、まだ移せない人ではスピードに差がありますが、他部署に聞き、一緒に取り組むことへの壁は低くなっていると感じます。これが数字や目に見える成果として現れてくれば、さらに多くの人を巻き込めるのではないでしょうか。
岩田
2021年の経営統合後に入社した立場から見ると、旧三菱UFJリース、旧日立キャピタルという意識がまだ残っている面もあると感じます。ただ、それぞれに良いところがあり、それらを掛け合わせれば、より良いものを生み出すポテンシャルがある会社だとも思います。トップガンのような活動を通じて、そうしたリソースを最大限に活用できるようにしていくことが、会社の成長の糧になっていくのだと感じています。
社会的課題に対し、三菱HCキャピタルグループとして答えを出す

「未踏の未来へ、ともに挑むイノベーター」の実現に向けて、どのような価値を出していきたいですか。

芝崎
今回のトップガンでは、物流業界における輸送力不足という大きな社会的課題に取り組みました。これまで私たちは、リース会社として、リース会社らしい答えを出すことを求められてきた面があります。しかし今回、社会的課題レベルの問いに対して、自社のリソースやパートナーの力を組み合わせ、どう解決するかを考える経験ができました。今後も、リース会社だからという枠にとどまらず、大きな課題に対して最適な答えを出すことに挑戦していきたいです。
三井
私はコーポレート部門にいるため、基本的にはサポートの役割が中心です。ただ、守りにとどまらず、業務改善を支え、従来のやり方を見直すような提案にも取り組んでいきたいと思うようになりました。サイバーセキュリティの強化やIT環境の利便性向上など、限られた投資のなかで最大限の効果を出すことが求められています。そうした改善を着実に実現していきたいです。
富口
「未踏の未来」へ挑んでいくためには、常に考え続けることが必要だと思います。世の中では予想もつかないことが起き、お客さまにもリスクや課題が生まれます。それらを1人で解決することはできません。巻き込む力を持ち、行動を起こす人が増えていくことで、企業価値を高めていけるのだと思います。私自身、常にその意識を持って仕事に取り組んでいきますし、会社全体にも広げていきたいです。
岩田
31年度のありたい姿の中にある「ともに」は重要なキーワードだと捉えていて、自分自身が自社のリソースを広く理解し、お客さまのことも深く理解した上で、それぞれのビジネスを掛け合わせ、課題解決に至るのだと考えています。これまで私は営業を中心に経験してきました。そのなかで、まだ一担当者としての視座しか持ち合わせていないと感じています。今後はコーポレート部門や事業部門など、さまざまな立場に身を置くことで、これまで得られなかった視座を持ちたいです。そして、攻めと守りの両方に強い人財になっていきたいと考えています。
答えのない問いに向き合う楽しさ

最後に、トップガンの活動を振り返って、印象に残っていることを教えてください。

芝崎
答えのないことに取り組んできたことが、一番印象に残っています。お客さまにヒアリングを行い、事実を並べ、解決策を考え、それをもう一度お客さまに提案する。答えがないなかで、答えを見つけに行くことは非常に楽しかったです。一度は挫折しかけましたが、お客さまが真に求めている1つの答えにたどり着いたことは新しい発見でした。
三井
お客さまに課題をお話しした時に、「そうですね」と共感いただけたことが印象に残っています。お客さまと接点を持ち、会話のなかに入り込めたことは良い経験でした。答えがあるものに向かうのではなく、答えがないところにどう答えを出すか。実験のような感覚もありました。
岩田
答えがないことは厳しく、苦しい面もあります。ただ、そこを楽しめるようになりたいと思いました。分からないことが分かっていく楽しさを、これからもっと感じられるようになりたいです。
富口
活動自体は楽しかったですが、それだけではありません。普段の仕事では、感情が大きく動くような場面はそれほど多くないと思いますが、チームでの活動ではそうした場面もあったからこそ、振り返ると「やってよかった」と思える経験になりました。

トップガンプロジェクトは、単に新規事業のアイデアを競う場にとどまらない。
異なる部署、異なる経験を持つ社員が集まり、答えのない社会課題に向き合う過程で、
参加者は自社のリソースを知り、人を巻き込み、行動を起こすことの重要性を実感している。
そこから生まれる一人ひとりの変化が、三菱HCキャピタルグループの「未踏の未来へ、ともに挑む」力につながっていく。